相続手続きの基本流れと注意点
2024/05/21
相続者にとっては、故人の遺産を巡っての手続きは避けて通れないものとなります。しかし、相続手続きは複雑であり、注意点に気を配らない場合、思わぬトラブルが生じる可能性があります。そこで、本記事では相続手続きの基本的な流れと注意すべきポイントについて解説します。
目次
相続手続きとは
相続手続きとは、遺産を相続するために行う手続きのことです。遺産には、不動産や預貯金、株式・債券などが含まれます。相続手続きには、相続人が確認される相続人調査、相続財産調査、相続人間での遺産分割協議書の作成、そして遺産分配に関する手続き遺産分割調停や裁判などがあります。相相続人が未成年の場合は、親族会議や家庭裁判所への申立が必要となるケースもあります。また、相続人以外にも、遺言書による受遺者がいる場合や家族が面識ない方が認知を受けている場合など、遺産分割に関する紛争が生じることもあります。このような場合には、遺産分割調停や裁判の手続きを行うことで、スムーズに相続手続きを進めることができます。
相続手続きの基本的な流れ
相続手続きは、亡くなった方の遺産を相続人に分配するための手続きです。まずは、遺産の状況を確認します。どのような財産がどれくらいあるのかを一覧にします。その後、相続人の間で誰がどの財産を相続するのかを決める、遺産分割協議書を作成します。不動産が含まれる場合は、不動産の全部事項証明書や固定資産税評価証明書などの書類も必要です。また、財産が基礎控除を超える場合には、相続発生後10カ月以内に相続税の申告書や相続税の納付も行う必要があります。これらの手続きは専門家の支援を受けることが大切です。司法書士は、相続手続きの専門家として、手続きのアドバイスや書類の作成などを行っています。遺産分割協議書や相続税の申告書類の作成には、民法や税法の知識が必要となります。それらの知識を持った司法書士が、相続手続きをサポートし、円滑に手続きを進めることが大切です。
注意すべきポイント
相続手続きを進める上で注意するべきポイントはいくつかあります。1つは全ての相続財産を明らかにするということ、2つ目は相続人全員の合意を取るという点です。相続財産に漏れがあった場合、遺産分割協議に漏れた財産に関して改めて分割協議を行う必要が生じてしまう外、相続税の申告が必要な場合、相続税の税額にも影響を及ぼしてしまいます。また相続人の合意を取るという点においては、「均等」という概念と「公平」という概念があります。言葉あそびのような話ですが、私自身の定義づけとして、「均等」はまさに均等にわけること、人数に応じた分け方をすることだと認識しており、「公平」というのはその相続人の貢献度や生前中の相続人への支援の大小も配慮して遺産分割を行う認識です。介護の負担を誰がしたのか、生前中に生活の支援を誰が受けていたのか、など亡くなるまでの時間軸の問題が相続に関するテーブルにのぼってきます。そのような話をまとめる上で、顧客とのコミュニケーション能力も必要です。顧客は法律に詳しくないため、わかりやすく説明し、相手の立場に立って考えることが大切です。。
相続手続きの種類
相続手続きには、市役所の固定資産税課に相続人名を届け出る相続人名義変更届出書や、相続人であることを証明する相続登記などがあります。他にも、被相続人の預貯金、株式などの財産を移転する名義変更手続きなどがあります。このような相続手続きは、司法書士がサポートすることができます。司法書士は、相続手続きに必要な書類の作成や、手続きの代理をすることができ、スムーズな手続きができるようにサポートします。相続手続きは、法律知識が必要であり、少しでも迷ったら、早めに司法書士に相談することが大切です。
相続税について
相続税について、一度は聞いたことがある方も多いかと思います。相続した遺産に対して課される税金であり、法定相続人が存在する場合はその人たちに課税されます。相続税の計算方法は、相続した財産の総価額から基礎控除及び債務を控除した後、相続人ごとの割合に応じて計算されます。また、配偶者や直系卑属の場合は、減税の特例があります。相続税は、相続発生から10か月以内に納税しなければなりません。また、相続税の納税期限後に申告した場合、遅延税金が発生することにも注意が必要です。相続税を適切に計算して納税するためには、専門家に相談することが重要です。相続手続きは司法書士で、相続の税務申告は弊社の信頼するパートナーである税理士と一緒に協業して行います。不安な方はぜひ相談してみてください。